古代ギリシャからシチリア島東部に影響を及ぼしパンやファストフードやワインに宴会お遊び風景について、その後アラブからシチリア島に東部に食文化の注入はそれぞれの記事でご紹介いたしました。(もしよかったらご覧になって下さい)
今日はもうちょっとデイープに。。。
お付き合いのほどよろしくお願い致します。
島なのに魚介類は食べてなかったのか ?
紀元前4世紀中盤のArchestrato di Gela(シチリア島東部シラクーサに住んだ古代ギリシャ詩人)は、メッシーナのムラサキイガイ(ムール貝)・ミレート(Miletoカラブリア)のシーバス・ソルント(Soluntoシチリア島北西部)で釣ったマグロが大好物だった。
シラクーサはグルメでレストランオーナーMiteco Siculoが初めてレシピ本Mondo occidentale(消息不明)を書いたとされ、グルメ界では「シラクーサ風料理」「シラクーサ風宴会」を絶賛。
相当な量のワインをこの地の人々が飲んでいたことも。。。
「宴会には料理を食べに行くところで呑むだけではない、ワインばっかり飲んで飲んで飲み続けるシラクーサ人はカエルのようで。。。」Ateneo di Naucrati (I dotti a banchetto III 100d)
と言うご本人(Archestrato)、そら豆・ひよこ豆・りんご・干しイチジクしか宴会で食べていなかったようです。
当時ワインは水割りだったために、このような言い方をされたのかもしれませんが、飲み物とカエルの関係は現代イタリアにも残っており、お酒(ワイン)が飲めないと、「お腹にカエルでも飼ってるのか?」と言われます。
マグロに関してはメスの肉が柔らかくて美味しいとも薦め(現在もシチリア島ではTonnina(メスの小型マグロ)を好んで食べている伝統が残っている。)。彼の伝える料理は、シンプルで食材の美味しさを尊重した。魚は素焼きかボイルで、味わいを引き立たせるハーブ類の付け合わせを好んでます。
元来住んでいる島民たちの習慣でどんな料理にもCacio(羊のチーズ)をかけ、素材の美味しさを分からなくさせる悪しき習慣を「匂いは人間の食べるものでなく動物の食べものみたいだ。」と酷評。
プラトンは著書Fedone(パイドン)の中でシチリア島シラクーサ訪問経緯を第七書簡で記し、Polis(都市国家)内に住む理想的な住民の食事は、「塩・オリーブ・チーズ・玉ねぎ・野菜を食べ、最後にイチジク・ひよこ豆・空豆・ローストしたミルトの実・栗を食べながら適度なワインを飲む。」と。
。。。シチリア料理店に行くと、Tonnina alla Siracusana(シラクーサ風メスマグロ)と言う美味しいそうな料理に目が釘付けに。
シェフに質問すると「古代からある美味しい料理。試してみろ」と勧めてくれるんです。
ほほ〜 と興味津々ニコニコ楽しみに。
誇りきった顔で「prego」(=どうぞ)と運ばれて来た美味しそうな料理に釘付け
???
当時なかった食材。。。たっぷりと入ってるんです。。。
不思議ですねえ〜
今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。
—続く—
参考資料
Storia letteraria di Sicilia ne’tempi greci (1840年)