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みんなのおかげで !!! 。。。食文化専門に30数年間イタリア在住したEnogastronomoが書いてます。お役に立てれば。

イタリア食の歴史 ワイン 2

− 1 − からの続き

 

前回は神話あたりから紀元前15世紀ごろミケーネ文明を経て古代ギリシャの宴会シンポジオンの途中で、ハネムーン話に迷い込んで終わっちゃいましたが。。。

 

シンポジオンの続きです。

 

f:id:grazieatutti:20180406225553j:plain←Cratel(クラテル)f:id:grazieatutti:20180407093215j:plain

会場の外で若いCoppiere(現代のソムリエに通じる仕事でしょうね)が大きな壺(クラテル)でワインに水を混ぜ、酒つぎ壺(Oinochoe)に移して運び、家主・貴族・招待客などが飲むための器がKylix(キュリクス:calice(聖爵)の語源)で比較的浅く広がった形状で足が着いて、縁の両端に対象の水平な取っ手が出ている酒盃。

f:id:grazieatutti:20180406225734j:plain← Oinochoef:id:grazieatutti:20180406225835j:plainKylix

盃の内側はほぼ平らな円形部分にユーモラスで陽気な絵や野生的な絵・ディオニソスサテュロスの光景なども描き(時にエッチなのも)、飲み干した顧客を楽しませた。

 

f:id:grazieatutti:20180406225950j:plain←黒絵f:id:grazieatutti:20180406230038j:plain←赤絵

ミケーネ文明が生まれた当初土器も紀元前6-5世紀の黒絵式陶器(素焼きの明るい地の上に黒色の装飾画を描く)が主流になり、その後赤絵式陶器(画像の部分だけ残し地の全体を塗りつぶす)は細部を筆で直接書き込み、自由表現の幅が広がった。とのこと。

 

 他にも

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            Skyphos                                                Cotyle

Skyphos(スキュポス:取っ手が2つ付いた深めの酒杯。初期は幾何学模様。)

Cotyle(約ハーフパイント264ml:取っ手は片方が水平で残りは垂直)

f:id:grazieatutti:20180406230529j:plain← Kantharos

Kantharos(直径10-15cmで両側の取っ手が水平で上に長い。足が細かったり人物像もある。)

 

などで呑んでたんですね。

 

f:id:grazieatutti:20180406230618j:plain← Kottabosの様子

娯楽としてKottabos(Cottabo/Catacto:地面にワインを注いで神に感謝する儀式から派生した遊びで、Kylixの底に残ったちょっとのワインで、お皿やツボや的に当て、賞品でリンゴやお菓子が貰えたり、お目当の方からキスして貰った。 

Kylixの取っ手に人差し指を入れ手首で支え、人差し指を旋回軸にして回して滴を飛ばす。

 

f:id:grazieatutti:20180406230855j:plain←Kottabos kataktòs

シチリア島に植民都市のギリシャ人(Sicelioti)が始め、古代ギリシャ全域に広がったKottabos kataktòsは高さ1.8mに棒の上にセットした青銅皿をワイン滴で落とすゲーム。

Kòttabos en lekànehaは、大壺に浮かぶ小壺Oxybaphaに多くの滴を届かせ競うゲーム

 

などいろんな遊びで楽しんでた様子。

 

神に感謝しながら。。。

(おっさんたちのお遊びや悪ふざけは2000年以上昔から変わらないんですね。)

 

日本のお座敷遊びはいったいいつ頃生まれたんでしょうか ?

 

・・・調べてみると結構出土品って面白くないですか???

博物館の展示物に興味が湧いてくる感じで。。。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございます。

 

ー 3 ー に続く  (・・・まだまだ行き・・・ますっ!)