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イタリア食の歴史 古代ローマ  パンに隠れた役割と肉・魚について 12-4

前回は「香り付けやパンについて」を、ご紹介いたしました。

 

今日はパンに隠された役割や肉や魚について です。

 

お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

   

 

現代日本では、パンにオリーブオイルをつけるのがあたかも「通」のような都市伝説がありますが、この時代の北イタリアやガリアでは、パンにバターを使ってました。

 

パンに関する資料の中に面白い秘話が含まれています。

ローマ帝政時代はMarziale(40-102年 マルテイアリス 86-103年に発表されたエピグラム(警句十二巻)で有名。)曰く、「愛人関係にある者たちは、メッセージを添えてパンを静かに交換した。」と記している。

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 ローマでは、パンやフォッカッチャは釜や直火の瓦の上で焼いた。アニスの種・フェネルの種・セロリの種などを生地に混ぜたりもした。政府機関がパン屋を監督し販売価格と大きさを統一。

Sepolcro di Eurisace (*) で当時の様子をうかがい知ることができます。

 

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Sepolcro di Eurisace (*)

紀元前30年頃建設。記念碑にパン屋Marco Virgilio Eurisaceと奥さんの記念墓と記されており、政府御用達のパン屋で補佐官・司法官・司祭にパンを献上していたと思われ、記念碑の周りには、当時のパン作りの様子が彫られている。カピトリーノ美術館にも一部展示。テルミニ駅南東ポルタ・マジョーレ地下聖堂近くの広場Piazza di Porta Maggioreで見ることができます。)

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肉について、

帝政期から末期にかけては主に豚(子豚からおとなまで)を食べていた。

雌豚の乳房や外陰部を珍重。味は特にまずい部類に入ると記されてますが、コックの技といろんな味付けで違う形で提供されたとのこと。また生殖への不思議な力を迷信的に信じていたローマ人にとって、悪霊除けとも考えていた様子。

 

   

 

牛や仔牛は労働力として考え農業に長い年月携わらせ、農耕牛を殺した場合は、非常に重い刑罰に。

牛は宗教上の生贄として捧げる貴重な肉として考えられており、食事に出てくる時の多くは、病死した牛のケースが多く、人々に悪影響を及ぼした。

他には野生のロバやアジアロバや鹿やヤマネなどを食し、別荘などで飼育したものを食べることもあった。またフラミンゴも(舌が珍重された)飼育し、白鳥・インコ・鶴・クジャクから鶏も食用だった。

 

魚は、池で飼った魚も食べ、牡蠣や貝類なども食し、時にはポルペッテ(つみれ)も作った。

 

パンや記念碑の詳細 ↓

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当時のレシピも見つかってるので、追々作ってアップして行きます。

 

今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。

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