古代ローマ時代のワインの到来について綴って来ました。(。。。長々と)
当時の消費状況についてご紹介したいと思います。
今日もお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
古代エトルリア人と違い古代ローマ人たちは、宗教的に大量のワインを飲んでどんちゃん騒ぎを良しとせず、過度な暴飲を嫌い、酔っ払わないようにワインを水で割ることを勧めた。
ポンペイやエルコラーナの遺跡に残っているが、ローマにもThermopolium(=温かい食べ物を提供する場所=ファストフード店)が多く、カウンターにドリアやアンフォラが埋め込まれており、ナッツや暖かい料理と共にワインを楽しめた。
貧困層や台所を持つ余裕がない人々が利用しており、上流階級からは軽蔑の対象も。。。多くのローマ人にとっていろんな理由をつけて1日のうちに何回も乾杯し友人と時間を過ごすのが、大きな楽しみでもあった。
さて価格を比較してみると、紀元79年にポンペイの食堂の壁に記された価格は、
1kg パン 2 assi =3 ユーロ = 約390円
1L ワイン 2 assi =3 ユーロ = 約390円
野菜か豆類一皿 1 asse =1.5ユーロ = 約195円
1 asse = 1.5 euro が現在の感覚のようです。
(asseが単数形で、複数形はassiになります。)
他にも書かれてい当時の様子を知る金額があって、
1 tunica (トウニカ:白い上着) 12 sesterzi (約5,850円)
Lupanare=売春宿で売春婦を買う 1 sesterzio (約488円)
1 sesterzio 硬貨は2.5 assi (アッシ)の価値。
(sesterzio(セステルツイオ)が単数形で、sesterziが複数形です)
ベスビオ山噴火(紀元79年)前住民8000-10000人に対して、25箇所の売春宿があったとされ。。。(4世紀のローマでは45-46箇所)
ポンペイ遺跡を訪問しガイドをお願いすると必ず売春宿に連れてってくれます。
そこでわかることは、男子中学生レベルの比較=どうしようもない「誇張バカ」は当時から変わらないことを教えてくれる笑える絵が壁に描かれてます。(不便過ぎて歩けません。)
そしてガイドは「最古の商売」として非常に盛況だったとも教えてくれます。
それにしても「最古の商売」が「野菜+パンの1食分」に負けるとは。。。
当時の人たちは一体どっちを選んだんでしょうかね。 一食抜いても。。。
わからないでもないけど。
うーん 方程式は(食事+ワイン)x ◯ッチ = 至福 と思うんですが。。。
古代のワイン話も10回目を迎え、そろそろ暑さに加え酔っ払って来た感も。。。
ちょっと早めの夏休みに突入しようと思います。
本日もお付き合いいただきありがとうございます。