「赤の種類とちょっと歴史」と種類の一つ「ロッソ ポルポラ」をご紹介、いろんな「ロッソ」の種類の続きをお伝えしていきたいと思います。
お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
今回の始めは、
Rosso cinabro : ロッソ チナーブロ = 辰砂(しんしゃ)の赤
中国では古くから朱色の顔料や漢方薬の原料として珍重されたようですが、日本では古来「丹(に)」と呼ばれた硫化水銀からなる鉱物から摘出され、古代ローマ時代には、ミニウム(minium)と呼び。日本では朱肉の色を指しているようですね。水銀を含んでいるため、同色を下のカイガラムシから摘出し置き換えられたようです。
Rosso vermiglione : ロッソ ヴェルミリオーネ = カイガラムシの赤
ロッソポルポラとオレンジの中間色と言われていますが、カイガラムシから摘出。絵画では使う代表的な赤色だそうです。2段階あって、
ロッソ ヴェルミリオーネ HEX は #E34234 ↓
ヴェルミリオーネ イングレーゼ HEX は #CC474B ↓
Rosso di Persia: ロッソ ディ ペルシア = ペルシャの赤
ロッソヴェルミリオーネよりもオレンジ色が強くなった色で、別名「人工的なヴェルミリオーネ色」とも呼ばれてます。
1979年イラン・イスラム革命以前にイランの赤十字標章に使われていた「赤獅子太陽」の色だそうです。
HEX は #CC3333 ↓
Rosso mattone: ロッソ マットーネ = レンガの赤
こちらは、レンガ色 赤でも多少暗みのかかった色で、
HEX では#B22222 ↓
Rosso Pompeiano: ロッソ ポンペイアーノ = ポンペイの赤
ポンペイの遺跡の壁画でよく見かける赤色。
紀元前630年古代ギリシャ人によって植民都市から紀元前380年ペルシャ人に支配されたトルコ中部黒海に面したスィノプ(トルコ語:古代名ではシノワとかギリシャ語でシノーペー)のフレスコ画によく使われていた赤色シノピア(Sinopia)、赤土を原料に。プリニウス(百科全書「博物誌」を著した博物学者でローマ帝国の属州総督を歴任した政治家・軍人)曰く、スィノプから持ち込んだ赤色とも。古代ローマやポンペイ一体で壁色によく使われた色で、ポンペイ近郊のエルコラーノ・ポッツオーロ辺りの赤土を代用していった模様。
チナーブロ(辰砂)を使い始めたがとてつもなく高価になるのと水銀による有毒性からこの色を使われるように。
HEX は #A22E37 ↓
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
= 続く =
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