イタリア人の喜怒哀楽感情を間接的に動物や色(単色&地方色)を使ったりして面白く表現することをご紹介しつつあります。
例えばこんな感じで、「野菜で人を表現」・「動物で人を表す:ウサギ」「老雌鶏は?」「嫁さん探しと牛」「頑張れと狼」「カエルを吐いたり、飲み込んだり」「白と黒」「割り勘と銘々勘定」をご紹介してきました。
。。。で、今日は色の特集「赤」についてです。
イタリアの赤=ロッソでどんなものを想像されますか ?
お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
実は、日々貴重な地震情報を真夜中にコッソリ提供してくださるyoshihide-sugiuraさま から先日「色」について宿題を頂戴いたしました。(なぜか難民問題から自称「質問1つ」が複数に映る珍事も含め、キャッチボールの様子はこちらのコメントコーナー「もっと読む」の下の方をご覧ください。)
日本にも赤の種類は多いことかと思いますが、調べてみると確かに赤がたくさんあることが分かりました。(次々知らない情報といろんな資料で。。。やっぱりユベントス(白黒)で十分です。)
まずは種類。
赤(=Rosso ロッソ)と言っても現在主にこんな分け方があるようです。
Rosso porpora : ロッソ ポルポラ = 貝類の赤
Rosso cinabro : ロッソ チナーブロ = 辰砂(しんしゃ)の赤
Rosso verminglione : ロッソ ヴェルミリオーネ = カイガラムシの赤
Rosso di Persia : ロッソ ディ ペルシア = ペルシャの赤
Rosso mattone : ロッソ マットーネ = レンガの赤
Rosso Pompeiano : ロッソ ポンペイアーノ = ポンペイの赤
Rosso Veneziano : ロッソ ヴェネツィアーノ = ヴェネツィアの赤
Rosso cardinale : ロッソ カルデイナーレ = 枢機卿の 赤
Rosso Falun : ロッソ ファールン = ファールン(スウェーデン)の赤
Rosso di cadmio : ロッソ ディ カドミオ = カドミウム(Cd)の赤
Rosso Valentino : ロッソ ヴァレンティーノ = ヴァレンテイーノの赤
Rosso corsa : ロッソ コルサ = F1などレース業界の赤 (車メーカー(アルファロメオ・フェラーリ・マセラッティそれぞれの赤)
それも赤に入れるのかと思うものもあれば他にもトマトの赤とか唐辛子の赤とか数え始めたらきりが無いかもしれません。
(イタリアで言われる)歴史的には、
古代フェニキア人たちが、ホネガイ・アッキガイを原料にし(日本では紫色(貝紫)の染料とも呼んでるようですが、イタリアでは赤系に分類)。当時コレ(phoinix)が赤色の基本とされ、古代ギリシャ人が商売人をフェニキア(人)と呼んだとも。
古代ギリシャは辰砂(しんしゃ)や赤鉄鉱を原料に彫像をデコレーションしたようです。
古代エジプトではカイガラムシから作り、王位や聖職者など高貴な階級の人だけが身につけられる染色された麻や毛織物が輸出されるように。
これらの原料は古代ギリシャの植民地(マグナ・グラエキア)のシチリア東部のシバリ(Sibari)やシラクーサ(Sicarusa)やイタリア半島南部のターラント(Taranto)にも持ち込まれ、古代ローマでは、それらに加えて、赤土・植物・鉛丹なども原料に。
彼らが神秘的に感じ表現したかった色が、主に朝焼けや夕焼けの空にかかる赤色とも言われてます。
古代ローマ帝国時代には「シーザーの色」とも称されアウグストゥスファミリーのみが使用でき権威の象徴とれた時代があったようです。
ロッソの語源となるサンスクリット語のrhud-iramで赤とか血を意味し、それがラテン語でrubens・ruber・rufusになって。。。血の色とも言われています。
・・・面白いことに、
古代ローマでは、娼婦は髪を染めたりカツラを被っていたそうで、その色がrufus = rossoだったそうです。
= 続く =
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
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