だんだん寒さが緩みつつ草木の新芽が出て
ワクワクする季節が近づいてきましたね。
。。。と言っても時々まだ寒い日も。
温ったかさがお腹から広がるような一品「パスタ エ ファジョーリ」はいかがでしょうか。ラーツイオ・カンパーニャ・ロンバルデイア・トスカーナ・ヴェネトの各州で人気の冬の定番伝統料理の一つです。スープがクリーミー感が強かったり少なかったりお店や家庭によっていろいろです。
イングレはショートカットパスタ・豆・にんにく・スープ・ラード・オリーブオイル・セロリを基本に、各地域でサルビア・タイム・パセリ・マジョラム・胡椒・トマト・生ハム(またはベーコンや生ハムや肉を削いだ骨の周りの肉など)を加えるところがあります。
・ナポリ風
パスタは通常ソースと合わせる前にアルデンテに塩茹でしますが、この料理に関してナポリ一帯では、豆と一緒にパスタも茹でます。そうすることでパスタのでんぷん質で粘り気のあるどっしりしたソース感を出し、ナポリ弁でAzzeccato(ガチ)と呼びます。
トマト入りとトマトなしがあり、多めに作り、翌日美味しく食べる習慣もあります。出汁を取るために豚皮を使うのが通常この地域の特徴ですが、サレルノ地域一帯ではムール貝を使うことが多いです。
・ラテイーナ風
古代ローマ共和制末期の政治家でギリシャ哲学を西洋世界へ浸透させたチッチェローネ(マルクス・トウッリウス・キケロ紀元前106年〜紀元前43年))が好んで食していたと言うSagne(tagliatelleのショートカットにしたパスタ)を使う習慣があり、豆はカネリーニ(白インゲン豆)、セロリ・にんにく・ローズマリーを使い、オイル漬けのグアンチェーレを使うこともあります。
・トスカーナ風
豆はカネリーニを使い、にんにく・玉ねぎ・セロリ・人参・サルビア・ローズマリートマトペーストにショートカットパスタを使い、最後に胡椒とオリーブオイルをたっぷりかけます。冬だけでなく、夏には作り置きして常温で出てきます。
・ヴェネト風
豆はボルロッティ(うずら豆の一種で1600年代が起源とされるAltopiano Bellunese di Lamon IGPが有名)を使い、ベーコン・玉ねぎ・セロリ・ローズマリー・パセリ・オリーブオイルにショートカットパスタを入れます。場所によってはオリーブオイルの代わりにバターを使ったり、ジャガイモや微量のワインビネガーが加わっているところもあります。
・ロンバルデイア風
豆はボルロッテイを使い、にんにく・玉ねぎ・セロリ・人参・ローズマリー・ベーコン・ジャガイモ・オリーブオイルにショートカットパスタが入るスタンダードタイプです。
皆さんも一度作ってみませんか ?
便利な食材はボルロッティ(豆)・カンネリーニ(豆)・ポモドーリパッサータ(裏ごしトマト)
です。
作り方はこちら↓からどうぞ。