イタリアの食生活に欠かせないワイン。
今までワインについて、色々と触れてきました(下記リスト参照)が、歴史だけでなく、美味しかったワインをいろんな情報と共に紹介させていただきたいと思います。
おつきあいのほどよろしくお願いいたします。
「ワインが地獄?!」
第1回からセンセーショナルなタイトルだったかもしれませんね。
お酒が本人の内に秘める悪魔(?)を呼び出し、後から地獄を見るのは古代ローマから今も変わりは無いようですね。
昔話は下の「イタリア食の歴史ワイン」をご覧ください。今の方はマスコミにお任せして。。。
Inferno = インフェルノ読み応えのある本もありましたね。
本の話でなくワイン!(寄り道が多すぎる)
ミラノを州都とするロンバルデイア州
北部のコモ湖西部にあるヴァルテッリーナ渓谷
2世紀から5世紀に勢力を持ったロンゴバルド族の町として有名なSondrio(ソンドリオ)・1990年代女子アルペンスキー選手で「女トンバ」とまで呼ばれ大活躍したBeborah Compagnoni (現在はベネトンファミリー)の出身地で露天風呂のあるBormio(ボルミオ)・ボルミオから西に約40km行くと極寒で「イタリアのチベット」とも呼ばれタックスフリー(消費税20%ナシ!)の街Livigno(リビーニョ)。どの地もスキー・スノボなど冬のスポーツが盛ん。・・・(リビーニョから西へ山を越えればスイスのサンモリッツ! )
↑ ボルミオの露天風呂 ↑ リビーニョ
この渓谷は紀元前2000年ごろのリグーリア人から始まって、エトルリア人・古代ローマ人・ロンゴバルド族のワイン産地としても有名だった場所。11世紀ミラノのベネデイクト派の修道士もここでワインを作ってミラノまで運んだ。
ロンゴバルド族の街Sondrio(ソンドリオ)の北東部のMontagna in Valtellina, Poggiridenti, Tresivoにある急勾配の南斜面たった55haの畑に植えたネビオーロ品種を90%以上使った赤ワインを『地獄』と。
畑はあまりの急勾配で耕作機械が入れず、全て手作業で年間労力がピエモンテ州の5倍とも言われ、日照時間も長く、標高もあり日射角度もキツく、「地獄」のような作業環境から生まれたワインなので、この名前を付けたと。
同品種で有名なピエモンテ州の作付け面積を比較してみると、バローロ地区が約5万ha・バルバレスコ地区が約2万ha。(ブドウ品種は違うキャンティ地区が約7万2千ha)
この地の作付け面積の小ささがご理解いただけますでしょうか。(東京ドームが約4.7ha)
同じネビオーロ品種から、Sondrioの手前(コモ湖側)を産地とするワインをSasella(エレガントでソフトな味わい)・Grumello(果実感のある重すぎない味わい)・Inferno(完熟した力強いボデイー)とあり、陰干ししたブドウから作った濃厚なワインSforzatoまで色々あります。バローロやバルバレスコに比べ酸味感やタンニンが抑えられ「山の柔らかいネビオーロ」とも評されます。
ベリー系の香りとしっかりしたボデイーのある美味しいワインでした。ちょっとコッテリしたパスタ料理から肉料理全般に合わせやすいワインでした。
お試しになりませんか ?
この地区の特産品は牛肉の生ハムやそば粉。
日本のお蕎麦のようにサッパリした味わいではなく、揚げ物にしたりチーズコテコテのパスタ料理があります。改めてご紹介したいと思います。
今日は長めにお付き合いくださりありがとうございます。
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