昨日こちらで地震予測の大家yoshihide-sugiura さまから
「バルサミコってイタリアではフツ〜に使うんですか ? で、フツ〜のお酢は使わない ?」
と、お題(ご馳走(^^)ご馳走(^^))を頂戴いたしましたので本日はバルサミコから話を。。。
今日もお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
イタリアで国産としてお目にかかれないのは、多分コメ酢ですかね。(チャイナタウンや東洋系の食材店には売ってます。)
一般的にスーパーでお目にかかるのは、リンゴ酢・ワインビネガーは白と赤・そしてバルサミコ酢と。。。
そこでバルサミコについてですが、実は2種類あります。
1.アチェート バルサミコ トラデイツイオナーレ ディ モデナ DOP
先ずは乱暴な説明の仕方をすると、ワインも飲み残しボトルに放置しておくと、アルコールも飛んでどんどん劣化してお酢化していきます。古代ローマ人達には発酵菌やオリをフィルターにかける技術もなく保管場所の温度調節も今ほど繊細な知識が乏しかったためどんどん劣化。。。
生で飲めなかったため水やお湯で割ってガブ飲みしてたようです。(当時の史料には「ワインは頭が痛くなる」とボヤく場面も多くでてきます。)
サトウキビから作る砂糖はまだなく(11世紀にベネツィアに初輸入)、搾ったブドウジュースを発酵させワインにし煮詰めてデフルトウム(Defrutum:ブドウ糖)を料理の甘味づけに。現代でもサバ(Saba)とエミリアロマーニャ州やサルデーニャ島でも見かけます。がこのデフルトウムがどんどん劣化してお酢化したものを紀元前1世紀にヴィルジッリオ(ウェルギリウス)を記しています。
歴史的な部分も非常に面白いので詳細情報は別記しようと思います。。。
ということで話を戻して先ずは1の「アチェート バルサミコ トラデイツイオナーレ ディ モデナ DOP」
国が伝統的食材の品質と保護のため「原産地名称保護制度(DOP :Denominazione di Origine Protetto)」に2000年に認定され、「モデナ地域とレッジョ エミリア地域のみで栽培された原料となるブドウ(トレビアーノ種)から加工〜熟成場所と協会でのみボトリングされる。」の特産品です。
搾汁したブドウジュース(例えば100リットル)を50〜30%に煮詰めて濃縮し、樽に入れて蓋をしないで、年月をかけ自然に水分を蒸発させ凝縮、量が減ったら樽の種類を変え、60→40→30→20→15リットルの樽を数セット準備して最終的には1セットから出来上がる3リットル前後まで凝縮(12年後以降)。樽の種類も協会から大きい方から小さい方へオーク(ナラ)・栗・チェリー・桑・ビャクシンを推奨されてます。
通常液体物は自社でボトリングするのが普通なんですが、この商品は協会が行います。各社品質に自信のあるものを提出し、協会員がブラインドテストし香り味わいが認められないとボトリングしてくれません。ボトルも複製できないように非常に特徴的な100ml入りで、ラベルも協会の証明シールが着きます。(コピー国にパクられないように)
そしてこの商品は、イタリアでは「酢」ではなく、「調味料」のカテゴリーに入れられます。
この調味料は、ブドウだけでなく各種の木の香りがミックスされたいい香りでコルク栓を開けた途端に素晴らしい香りを発散します。味わいは酸味が見事に隠され、ちょっとしか感じられず非常に甘くて粘度があって「美味しい」が口中に広がりますよ。
アイスクリームやイチゴにかけても一段と美味しいです(!)
80年以上経ったものはもう凝縮され過ぎてキャラメルのようでしたよ。
できるだけ加熱しないで使うのがモデナでは一般的で、料理をお皿に盛ってから「ポタポタ」か「ツー」か「ツツツ〜〜〜」かは(味のバランスもありますが)お店の気前の良さ(?)次第でしょう。
各メーカーのラベルと見極めがつくように違うボックス付きで商品化されビンテージは2段階
アフィナート(Affinato:洗練された)最低でも12年以上熟成
エキストラヴェッキオ(Extravecchio :超熟)25年以上熟成
イタリアで一般的なお値段はそれぞれ100mlで、
アフィナートは40ユーロ(約5000円)以上
エキストラ ヴェッキオが75ユーロ(約1万円)以上 です。
長話になったので、皆様明日までご想像ください。
100mlのこの商品のブランド名に似せ一般的に日本市場に出回ってる「あの値段」のバルサミコ酢はどうやって作ってると思われますか ???
明日「アチェート バルサミコ ディ モデナ IGT」と共にご説明したいと思います。
お試しになりたい方は、↓100年物もございますよ。是非どうぞ(^^)/"""
今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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