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みんなのおかげで !!! 。。。食文化専門に30数年間イタリア在住したEnogastronomoが書いてます。お役に立てれば。

イタリアを代表するチーズ ハード系チーズ パルミジャーノとグラーナの違いってなに ?  1

先日バルサミコ12)の時に、ちょっと触れたパルメザンチーズ。

世界中(多分)どこに行っても聞くことのできる「パルメザンチーズ」。日本ではその浸透度は目を見張りますよね。

あのグリーン色の細い筒に入っているアレ・・・

 

今日もお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

   

 

イタリア人が根付く先には必ずイタリア料理店も増え、最初の頃は輸入しつつも、そのうち市場性が高ければ現地で生産するのは、まあどの分野でも同じことでしょうね。

 

イタリア語の「パルミジャーノ」が英語訳された「パルメザン」に「チーズ」であることをわかりやすく足したと考えられますが、「パルメザンチーズ」を製造販売する国は、本家本元のイタリア以外にアメリカ・ロシア・ブラジル・アルゼンチン・オーストラリア・ニュージーランドなどで主な(模倣品)生産販売輸出国で、2014年とうとう原産地の生産量を大幅に超えることに。。。

 

パスタに粉チーズにしたり、そのまま食べたりして・・・

香りが良くって美味しいハード系チーズ・・・

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イタリアではあのチーズ色(?黄金色?)の巨大な塊は1個36—40kgが平均的な重量で、実はEU法に準拠し「特定地域の原産品を規定された製法によって生産された製品であることを証明する原産地名称保護制度」=DOP(Denominazione di Origine Protetta)に守られているあのチーズは2種類あります。

 

パルミッジャーノ レッジャーノ(Parmigiano Reggiano DOP) 

グラーナ パダーノ (Grana padano DOP)

 

パルミジャーノレッジャーノ」を1個作るには550リッターの牛乳が必要になり、1kgに平均14リットルの牛乳が濃縮されてる感じです。

 

   

 

歴史を掘り下げると共に、それぞれの特徴と何が違うかについてご紹介したいと思います。

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先ずは「パルミッジャーノ レッジャーノ DOP

この手のチーズのオリジナルは12世紀ごろの「中世」と言われており、1300年台中盤にジョバンニ ボカッチョが書いた「デカメロン」にも登場することからこの時代以前には一般的に知られていた模様。(とは言うものの、古代ローマ時代の都市ピアチェンツアには、もうあったと言う説も)

一般的には12世紀にパルマにあるベネディクト派のサンジョバンニ修道院とレッジョエミリアにあるサンプロスペロ修道院そしてパルマにあるシトー派のサンマルティーノ ディ ヴァルセレーナ修道院とフォンテヴィーヴォ修道院の4箇所の修道院が作り始めたと言われています。

この一帯は牧草地としても、豊富な水源もあり、塩も近隣のサルソマジョーレから得ることができたので条件が非常に整っていたことがわかります。

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現在DOPで保護されている生産地域は、エミリアロマーニャ州だけで、ポー川南部のパルマ・レッジョ エミリア・モデナとボローニャやマントバの一部の地域に限られます。

 

原料となる乳牛は1900年台にこの地に定着したホルスタイン種を主体にこの地の原産種で、牧草のみを食べさせること、早朝搾った牛乳(油脂分3%)に前夜搾った牛乳から油脂分を取り除いたもの(油脂分1.5%)を混ぜて午前中に1回だけ動物性のレンネット(凝乳酵素)だけ使用して凝固し塩水につけて。。。最低でも12年間の熟成期間を経て市場に。他にも24ヶ月・30ヶ月・36ヶ月・38ヶ月・72ヶ月と熟成期間が長くなればなるほど濃く深い味わいのものに。

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これだけの長期熟成したものは味わいが深いのですが、平地で飼育された乳牛と山間部で飼育された乳牛・夏草を食べてた牛から搾汁した牛乳・乾燥させた牧草を食べてた冬シーズンに搾汁した牛乳・・・それぞれ違いがあって食べ比べると違いがあって面白いんです。

 

長くなってしまったのでこの辺で (^O^)/”””

 

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。

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