Primitivoについて
プーリア州のターラント・マンドウリア一帯からブリンデイジ・レッチェ・バーリ一帯で栽培され、9月上旬には収穫を始まる「早積み(品種)」が語源と言われる。 シナモンや丁子やブラックベリーの香りが特徴。カリフォルニアでZinfandelと呼ばれているが、DNA鑑定で同一品種と判明。オリジナルはクロアチアのイストリア半島のTribidrag/Pribildagとされる。
紀元前7世紀ごろ海運業が盛んな古代フェニキア人によって、当時南部イタリアに住んでいた古代ギリシャ人の植民地に持ち込まれたと言われる。Gioia del Colleの教会の司教座聖堂参事会取締役Francesco Filippoが1700年台中盤に、畑でいろんな種類のブドウを栽培していた中で、黒みがかったブドウで他の品種より早く8月には熟し甘くて美味しいと書き残し、Zagareseと当初は呼ばれ、後にラテン語のPrimativusからPrimitivoと呼ばれるようになった。
1825年ウイーンからアメリカに輸入された折に、謝って Crlijenakkastelanski を Zinfandelと記した説(?)とMorris L.West Zinfandelがハンガリーの友人にプレゼントした苗木を食用ブドウとして栽培し、その後カリフォルニアに持ち込んだ説。など諸説ある。
19世紀後半品種改良でヨーロッパに持ち込まれたアメリカ原産木に付着していたフィロキセラに抵抗力がなかった欧州品種は壊滅的なダメージを受け、抵抗力の高いアメリカ木へ欧州品種を接ぎ木したが、この品種は影響を受けずに接ぎ木しない原木で栽培されている。80年以上の古木からも収穫されている。
DOC(原産地統制呼称:原産地名称保護)には、ターラントからブリンディジ一帯のPrimitivo di Mandria DOC やバーリ一帯のPrimitivo Gioia del Colle DOC などある。プリミテイーヴォは昔から糖度もアルコール度数も高く収穫量も多いので、(現地の栽培者曰く)北のワインを補強するために出荷されていた。とも。。。この品種の情報は改めて、今回のアッパシメントさせたブドウからできたワインと通常のワインで比較する折に改めて紹介したいと思います。
参考資料
Tra storia, cultura e leggenda del Primitivo