フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州ゴリーツィア県のVillesseにあるショッピングセンターで世界最長266メートルのティーラミ スがギネス世界記録認定 !
30人以上のパティシェが卵3000個・サボイアルディ4万8千本 ・マスカルポーネ400kg強・生クリーム400kg・エスプレッソコーヒー420リットル・砂糖200kg・マルサラ酒47リットルを使ってトレー420枚分のティーラミ スを作り、繋げて266メートルに到達。(2月11日の新聞記事から)
いったい何人で食べたんでしょうね ?
最近またテレビでも見かけるようになったティーラミ ス。イタリアンデザートの代表として世界中に知られている北イタリアが発祥のようです。
原型と考えられるデザートはいくつかあり、「Charlotte(カスタードクリームを冠のようにサボイアルデイで囲んだデザート)」とか、トリノの伝統的なデザート「Zuppa Inglese(リキュールに浸したサボイアルデイ+カスタードクリーム)」とか、「Bavarese Lombarda(サボイアルデイ+リキュール入り卵黄クリーム)」とか、1600年代シエナにメデイチ家のコジモ3世が訪問した折に出されたZuppa del Duca(スポンジ+カスタードクリーム+生クリーム)があまりに美味しく、その後宮廷料理の一品に出されたとか媚薬効果まで語られるようになり逢瀬に食べられるデザートとなった。など豊富なストーリーがあります。
現代知られているマスカルポーネ入りのティーラミ スの歴史は浅く1950—60年代で、発祥の地はヴェネト州ともフリウリ州とも言われる。
ヴェネト州説は、TrevisoにあるレストランAlle BeccherieのコックRoberto Linguanottoが卵黄と砂糖を混ぜる時にマスカルポーネを加えデザートを作ったとする主流派と1950年代にレストランAl Camìnの女性コックSperanza Bonが作ったCoppa Imperialeがあり、諸説の中には、試験勉強に必要なエネルギーを補給するために作られたデザートをヴェネト弁のTiramesù(私を引っ張り上げる→元気が出る)が語源説や1930年代と同市内の売春宿Cae de Oroでコトの後にエネルギーを取り戻すために出されたとも記されている。
フリウリ州説は、PierisのレストランIl vetturinoで1938年5月19日に初めて出されたCoppa Vetturino Tirime sùとも、Tormezzo(Carnia)のホテルRomaのNorma PirelliがPellegrino Artusiのレシピ本のDolce Torinoからヒントを得て、1963年と1965年のホテルの晩餐会のメニューにフリウリ弁でPar indolzi : di tirimi-su un poc e di coce i flors(=per dolce : un poco di tirimi-su e fiori di zucca)で出されたとされている。
・・・シエナ訪問時のコジモ3世時代説には、マスカルポーネチーズはロンバルデイアが原産で当時の輸送方法ではフレッシュ保存できなかった点、コーヒーを飲み物とされイングレとされていなかった点、サボイアルデイは17—18世紀のサボイア地域のビスケットだった点からまだ無かったとされる。(卵をフレッシュに保存することも難しかった。)
オリジナルレシピのイングレは、サボイアルディ・卵・砂糖・コーヒー・マスカルポーネ・カカオパウダーで、リキュールは入っていない。また器の形状は丸型とされていた。
オリジナルレシピを元に作ってみました。もしよかったら作ってみませんか。
(レシピはこちら↓から)
参考資料
Mostra a Pieris sul fasti del Vetturino
La storia del paese nel Vetturino
Addio al ristorante che creò l'ossessione del tiramisù
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